Hatena::Grouptopcoder

skyaozoraの日記

 | 

2016-05-29

ICPC世界大会参加記

22:26

2014年の6月にロシアのエカテリンブルグで行われたICPC世界大会に参加してきました。この記事はその時の記録です。

出発前日

きっちり荷造りを済ませて8時からのSRMに参加する。が、Medで問題を勘違いした所為で実装が間に合わなかった上、Easyでは>=2と書くところを>2と書いていた所為でまさかの0完WF直前に幸先最悪だが、まぁこれで悪運は全て取れたとプラスに解釈しておく。

その後、Skypeでチームメイトと重要な持ち物について確認する。この時tozanがQuest云々言ってたけどよく分からないしコンテストに必須じゃないならいいやとスルーし(当時はここまでQuestが深く関わるとは思う余地も無かった)、翌日に備え11時過ぎに就寝。

6月20日

きっちり時間通り起床しサッカーを見ながら朝食を食べる。日本点入れられそうな気配が無いなぁ。家を出て日暮里から京成線の特急へ。何かアナウンスしてる到着予定時刻が調べたときと違うなーと思う。電車に乗ってると他の特急成田空港行きの電車と並走。あー確かに乗り換え案内で調べた時に途中で他の電車に乗り換えるとか書いてあったような気がするなーと思って乗り換える青砥だかで乗り換える(今思うと10分くらい早く着くために乗り換えの際に荷物を置き忘れるなどのリスクを負うのはどうなんだという気もしたけどまぁいいや)。*1

で、成田空港に到着して指定された待ち合わせ場所に行ってみるも誰もいない。まさか一番乗り?いや流石に金子先生はもう着てるはず・・・と思ってたらやっぱり少し離れた場所にみんないた。あとサッカーの結果を確認したらあのままスコアレスドローだったらしい。もう完全にドイツ大会の再現じゃん・・・。

台湾大会の時も見送って下さった金子先生の奥様に今回も見送られて出国ゲートをくぐる。その後スタッフの山口先生と合流、搭乗。早速台湾大会の時の飛行機で嵌ったインフライトテトリスを探すも、案の定40ライン消しのタイムアタックが無い奴だった・・・。結局あの後も飛行機には結構乗ってるんだけど40ライン消しタイムアタックはまだ出来てないなぁ。リクルートツアーの時には入ってはいたけどコントローラがジョイスティックでロクに操作できなかったし。

そんな訳で飛行機の中で特にやることも無かったけど、寝ようとしても2時間くらいごとに目が覚めてしまう。そんな訳で眠気も取れないまま中継地のイスタンブール到着。食事を取ったのち空港内の書店で時間を潰す。自分はこういう海外の書店に来た時は日本について書かれてるもの(旅行ガイドブックとか)を探すぐらいしかしてないけど皆さんはどうされてるんでしょう。何かトルコには有名なパズルの雑誌だか形式だかがあるらしいとtozanが言って探してたような。

そして搭乗時間が近づき乗り換えの便へ。エカテリンブルク行きの飛行機なので明らかにICPC参加者と思われるグループがちらほら。何かみんなめっちゃ強そうで気圧される。受験の時周りがみんな頭良さそうに見えるっていうのがあるあるネタらしいものの自分はそういうの感じたこと無かったけど、ここに来て初めてそれを実感する。

離陸。流石に時間も時間なので今度は多少は機内で眠れた。

6月21日

早朝にエカテリンブルク空港着。着陸した瞬間に機内から拍手が起こったんだが何だったんだw前年の世界大会では電通大チームが飛行機から荷物が出てこないというトラブルに見舞われたらしいので少し警戒してたけどちゃんと荷物は出てきた。空港に既にICPCの看板があったので記念撮影。主催者が用意したバスに乗ってホテルへ。

ホテルに着いてチェックイン。ICPC関連の色々なグッツを受け取る。デバッグ用サイコロが面白いw

f:id:skyaozora:20160516233456j:image

その後は鍵を貰って部屋へ。眠気が溜まってたので即行でベッドに突っ伏して寝る。

数時間後、部屋の電話が鳴って起こされる。昼飯に行くとのこと。ロビーに降りてメンバー(金子先生含む)に加えて山口先生・鷲崎先生と共にホテルの近くの飯屋へ(あれは何料理って言うんだろ・・・)。その後はちょっと近所を散策。公開されてたPVにあった巨大キーボードも実際に見る。もちろん踏んで遊ぶw

f:id:skyaozora:20160516233905j:image

他にも鍵の橋とか(これ他にもっと有名なところがなかったっけ?)

f:id:skyaozora:20160516233500j:image

有名らしいビートルズの壁絵(とも違うか、何て言うんだろ?)とか

f:id:skyaozora:20160516233506j:image

色々と見て回る。

ホテルに戻ってきた後自分はまたちょっと寝る。起きた後はチームメイトの部屋に行って、デバッグの練習という名目で自分でやってバグらせてたAOJのCommonPalindromesをデバッグして貰う。UnionFindの仕様で知らない点があったことに気付いた。あと貰ったグッツの中にあったmp3プレイヤー的なもの、チームメイトは使えてロシア語の謎の音源が入ってるとか言ってたけど正直自分は聴き方が分からない。

その後はまたちょっと時間があって、コーチの金子先生と夜どこに食べに行くか相談。貰ったマップを見ながら色々考えたけどやっぱりよく分からないものを食べに行く勇気がなかったのでピザ屋へ。しかし英語すら通じないので写真と見比べながら食べたいピザの名前(ロシア語)を紙に必死に書き写して渡すというエクストリーム注文に。

それにしても夜になってもめっちゃ明るいなぁ、流石夏至付近で緯度がたかい土地だけのことはある。でもまぁカーテンを閉めたら普通に問題なく眠れた。

f:id:skyaozora:20160516233912j:image

確か10時過ぎとかでこんな感じの明るさ

6月22日

この日の夜にTeamRegistrationがあって大会として始まるみたい。朝食をホテルで食べた後、最後に練習としてちょっと幾何の問題を解いておこうかということになり、自分は出発前のチーム練習でやった2010年のWFのセットから、練習中には解けなかった3D幾何のK問題に取り組む。ライブラリを使いつつサンプルが通るまでにはなったものの提出するとWA。ここでまたチームメイトの助けを借りて何とか修正しAC。そうしたら丁度昼飯ぐらいの時間になったので金子先生を呼んで昼食へ向かう。昨日と同じく安牌と言うことでバーガーキングへ。

ホテルに戻ったらまた夜のRegistrationまで暫く自由時間・・・かと思ったら割とすぐに電話でよばれる。何かRegistrationに向かうバスがもうすぐ出るらしい。必ずしもこれに乗らなきゃダメってこともなかったみたいだけど、まぁとりあえず必要なものを持ってそのバスに乗って出発。既に色々なチームがいる。順番待ちの間にライブラリの最終確認を済ますもまだ時間が余りそう。tozanはその場で厚紙に自分のtwitter等のアカウントと狼の絵を描いて簡易名刺を作って国際交流をしていた。コミュ力のプロだ・・・。

自分も何かしないと(使命感)とおもって、話しかけやすそうなゲームやってる人に話しかけてみる。setやってるところに割り込んで指摘したら間違ってたw何ともはずかしいwあと何かトランプやってる人に話しかけたらブリッジを知ってるらしい、感動。ただちょっとこの場でやるには面子が足りないみたい、残念。オランダの大会で貰ったペンを持って来て見せたら受けたかなぁとちょっと後悔。あと"I am an ace of Japan yorth team."とでも言っておけば良かったかなと(大分誇張ではあるが)。

そしてチーム登録。パスポート・学生証のコピーやら本番で持ち込むものやらを渡す。そしてTシャツ・名札・資料を貰い、チームで写真撮影。名札の紐の長さまで指定される。細かすぎィ!

その後は会場でビュッフェ形式の夕食。ここで他の日本チームと一堂にかいする。テーブルに付いて資料を開けてみたらチーム番号が72番wwあと75番の東工大とは向かい合わせらしい。去年は東大と電通大が向かい合わせだったし東大はそういう運命?

用事を済ませて会場の外へ。何かラジコンやら巨大チェッカーやら色々置いてある。

f:id:skyaozora:20160516233902j:image

f:id:skyaozora:20160516233909j:image

そして、tozanとQuestで激しく争っているらしいケープタウン大の人々と遭遇。一緒に写真をとったりする。

そしてまたバスに乗ってホテルに帰宅。就寝。

6月23日

この日は開会式。まずはIBMTeckTrekなるもの。一応聞いてみようという意志はあったけど英語だし普通に途中で寝てた疑惑。

その後は昼食。ハンバーガーがあるんだけど、列に並んでパンや肉や野菜やチーズが順番に渡される形式だった。開会式までちょっと時間があったので会場を一通り見て回ったり、みんなが落書きできる壁に折角だからと何か書いたり。tozanはQuestの点数稼ぎのために色々と奮闘。山口先生もなんか協力的で、他のRegionのコーチと写真を撮るというQuestのために上海交通大のコーチを紹介したりしてた。

そして開会式。最初にエカテリンブルグの紹介的なPVで地理的にアジアとヨーロッパの中間に位置するから・・・という理由で箸でピザを食べる演出が出てきて一同笑い。そしてエラい人の話や参加全チームの紹介、あと色々余興的なもの。いかにもロシアっぽい衣装で踊りを披露した人がいたけど、曲がチャルダッシュだったのが個人的に印象に残った(かつて浅田真央がFSの曲として使ってたので)。てかハンガリーの曲やんそれ。あと太鼓の上に水をたらして、太鼓を叩くと水しぶきが上がるって演出もあったけど、あれ膜は痛まないんですかね。大丈夫ですかね。

そして夕食をとって、会場内のIBMチリゾーンとかいうところでちょっと話を聞く。ポップコーンも貰う、うまい。とりあえず今日はまだ余裕もあるし歩いてホテルまで帰ってみようかということに。ほんとおそい時間でも外は完全に真昼間だなぁ。

6月24日

この日はリハーサル。まず開会式とかやった会場まで前日と同様にバスで行って、そこからコンテストの会場まで徒歩で移動。めっちゃ本格的な体育館だ。ICPCのルール説明の映像が流れてるけどめっちゃ分かりやすい。そして入場して自分達の机へ。スリープ中のディスプレイに東大の校章がデカデカと表示されてる。こういうのでなきゃ大学の校章なんて意識しないなぁと。確かにイチョウだったな。

そしてリハーサル開始。大文字と小文字は区別しないという今まで見たことないことが書いてあったので、そういうのも含めてTLEやスタックオーバーフローの基準などいつも通り色々と試す。その後は普通に練習用問題を解く(全部WFの過去問)。tozanが13年のH問題で、メモ化していないためTLEするという自分が家で解いた時と全く同じはまり方をしてて面白かったwあとはKMP使う問題を自分が書くことになりそうになってえー面倒だしやだよーとただをこねてたらevimaさんから「いやこれは本当にここをこう使うだけなので簡単ですよ」と言われたのでいやいやながらも何とか書き上げる。本番でこういう問題が出たら自分は書きたくないのでお願いしますよと何度も念を押しておく(単なる人間の屑だ)。

リハーサル終了後はまた開会式の会場に戻って昼食。その後練習セッションで出た質問に対して答えるセッションがあったけど、特に重要なことは何も無さそうだった。

それが終わると夕食まで数時間特に予定がない。tozanは相変わらずまたQuestの点数稼ぎに奔走。バスに乗って一旦ホテルに帰って休んでるのもありかなーと思ったけど、何か勿体ない気もするし折角だからこの会場でやってみようと思って大縄跳びに挑んでみる。いい年して何やってるんだかw

しかしやり終わると何か頭がくらくらするというか立ちくらみと言うかそんな感じが。とりあえずすぐ日陰に移動して休む。気温はそこまで高くないけど日はめっちゃ高いんで軽い日射病的なものにかかったんだろうか・・・。バスは1時間に1本しか来ないのでそれまで会場内の椅子に横になって休む。こうなるならとっととバスに乗ってホテルに戻っておけば良かった、よりによって本番前日に何やってるんだ自分アホか・・・orz

そしてバスが来てホテルへ。1時間弱だけどベッドの上でちゃんと睡眠をとってまたバスで会場に戻って夕食。その場で明日朝の集合時間だけ決めて自分はまたとっととバスに乗ってホテルに帰る。後から聞いた話だと、この夜にチームメイト二人はQuest埋めも兼ねてエカテリンブルグの街を色々見て回り、路面電車にも乗ったりしていたらしい。台湾大会の時にも思ったけど二人ともバイタリティに溢れすぎでしょ(自分が無さ過ぎるという節)。

6月25日

朝起きてまずサッカーの結果を確認。まぁコロンビア相手に勝てるとは思ってなかったけど惨敗かぁ、完全にドイツ大会の再現でしたね。

朝食を食べてコンテスト会場へ。流石に緊張感が出てくる。諸々の荷物を金子先生に預けてチーム入場。自分達の机が入り口の近くだったんですぐ座ってしまったけど、後から金子先生に聞いたところみんなで正面まで行ってトロフィーにタッチしてから席に着こうみたいなアナウンスがあったらしい。英語リスニング力の無さw

入場完了からコンテスト開始まで数十分くらい、偉い人の紹介やルールのアナウンスが行われる。基本的に既知のことばっかりだったけど、気になったのは1時間前に順位表凍結&風船の供給もストップされるけど、風船が3個未満のチームに関しては風船が運ばれるとのこと。なるほど、ある種の救済措置だし、どうせ上位争いに関しては影響無いしだしで結構いいルールかもね。でも3つとかだったらそこまで該当チームいないでしょ(とこの時は思っていた)。

そして開始直後の段取りなどを確認しているうちにコンテストスタート。

コンテスト本番

とりあえずテーブルの上に用意されてた水のペットボトルを開けようとする・・・もキャップが回らない。tozanに手渡したら普通に開いた。握力がなくて悲しみ。

まずはAをよむ。ゲームだったのでちょっと紙に書いて色々実験してみる・・・が、いまいち法則がつかめない。それ以外の問題も平行して読み進めていくも全然自明枠が無いような・・・実際10分くらいたっても周りもどこも1問も通してないしやっぱりそうなのか。

漸く全体で最初のACが出る、Kか。確かにいかにも見たことありそうなO(NlogN)で処理する系の問題だけど・・・すぐには出てこないな。そうこうしてる間にtozanがCは積分するだけの幾何なので行けそうといったので任せることに。書き始めて暫くするとCにもACが出たのでやっぱりそれでよさそうと確信する。

C,K以外にACが出てるDもよむも、確かに他より簡単そうなもののやっぱり分からない。するとevimaさんがKはダブリングで行けるのではないかと発言。確かに行けそうだったので自分が実装担当ということでその後を詰めることに。程なくしてevimaさんもDが解けたといったので3人でC,D,Kを平行して書く。

何度か入れ替わりながらデバッグしつつCのサンプルがあったらしいので提出、AC。とりあえず最初のACを出せて一安心。その後もD,Kと立て続けにAC(といっても既にこの地点で2時間近く経過)。解法が出てる問題がなくなったので解けてなくてACが出てるB,E,I辺りをよんでみる。Iは最大クリークっぽいけどサイズ的にも辛そうだしそのまんまじゃ問題としてどうかって気もするんできっとグラフの性質を使う系だろうとか発言する。*2

それ以外だとBが明らかに普通の(まだ解けそうな)問題に見えるな・・・ただ読んでるうちに「discreteとcontinuousってどっちが離散でどっちが連続だったっけ?」と分からなくなってevimaさんに聞くと「continuousが連続に決まってるじゃないですか!」といわれる。そりゃそうか。とりあえず連続の方の処理はできそうで、離散の方はナップザックDPすれば求まるけど愚直にやると間に合わないオーダー。でも関数の形が特殊だし、どうせmongeDPができてオーダーが落ちるやつじゃね?と当たりをつける。実際に手元でちょっとやってみると遷移が交差することが無さそうなのでそれで良さそう。アリゴリズムは週刊スパゲッティーソースで一度読んだだけだけど思い出しながら書いていく。

その頃evimaさんもEに関して「これkinabaさんの記事でよんだことがある」と発言。*3何でそんなの覚えてるんだ凄すぎでしょ。本人は記事のアルゴリズムを完全には記憶し切れなかったことを悔やんでいたけど、何とか思い出しつつ自力の考察も交えつつ解法をひねり出していく。

そしてBが書き上がり、サンプルも通って提出。WA。ここからEを書くのと交互にデバッグ。答えが0以下になり得るとか、それもメッチャでかいマイナスになりうるからinfの値を結構でかくしなきゃいけないとか、色々変更はしてみたけど相変わらずWAは取れない。連続パートはもう何度も修正して間違って無い気がして、あと間違ってるとしたらDPパートだけだろうから愚直DPを書いてdiffをとってみることを決断する。

Eのコーディングが一旦開いたタイミングで交代。愚直DPと、ランダムでテストデータを生成するコードを両方書いて、テストデータを作って2つのDPに食わす。やはり途中から全然結果が異なってる。でも一体何が原因でこうなっているんだろう。この時既に残りは1時間を切ってる。このままBもEも通らずに終わるのかな・・・というのが頭をよぎりつつも必死で原因を探す。何か-infばかりの時どこで最小値を取るかっていう扱いがおかしそう?と思って修正してみると愚直DPと合うようになる。そして投げるとAC。良かったと思うが、これもっとスムーズに通せていればメダルに届いてたかもしれないのにな・・・と思う。

残り30分、後はEに集中するしかない。何度かevimaさんに解法を説明してもらおうとしたけど自分の頭が足りないのか理解できない。ただサンプルが通るところまでは来てたみたいなので提出、WA。もう自分としては解法はあってるということにするしかないなと思って、とにかくコーナーケースっぽいグラフを入力の形にしてevimaさんに渡すというのを繰り返す。すると何回か修正したあと投げてみると、何とAC!正直通るとは全く思ってなかったから驚いた。チームメイトとハイタッチ。さらに会場に向かって手を振ったり机のカメラに向かってマスコットをかざしたりしてはしゃぐ。

残り10分くらいでは何もできないので、コンテスト中ずっと手を付けられなかったランチボックスを今更取り出して食べ始める。あと机の上も整理しておく。最後のカウントダウンにも参加、するとちょうど終了と同じくらいのタイミングで近くにいた精華大学チームから歓声が聞こえる。Standingsをみると提出してるのは5問だけ。うわー実は今まで勝ってたのに最後の最後で抜かれたのかーくやしいなと思う。*4

コンテスト終了後

流石に銅メダルには届いたかなぁと思う。銀メダルまで可能性はあるけど、まずメダルが取れるかどうかが重要なのでそこはとりあえず置いておく。凍結前の順位表を見つつ、下のほうの順位で抜かれてる可能性があるチームを探す。うーん、最悪のパターンでは圏外に落ちてるけど流石にそんなことはないかなぁ。しかし不安は尽きない。

暫く時間が空いたのち閉会式。色々な余興とか、歴代優勝校の読み上げとかが行われるけど、こっちは気が気じゃないので早く結果発表してくれ~緊張感から解放させてくれ~ってなってた。

そして遂に結果発表の時。例のYes/Noおじさんが登場する。おぉあの読み上げが生で聞けると感動。ホスト校であるUrFUのPendingが通ると後ろから大歓声が。いいなこういうの。虐殺セットだったんでPendingも基本通ってないけど、上の方に来ると流石にYesの割合がめっちゃ多くなる。さすがだ。そして東大のPending、もちろん知ってただけど2問ともYes、ここで一瞬ではあるけど順位表で2位まで浮上してビックリ。この辺りでメダルは確定したので一安心。安心したところで食欲も戻ってきたのでランチボックスの残りのサンドイッチを再び食べ始める。

ここからはメダル圏内なので各チームよばれるごとに表彰が行われて流れがゆっくりになり、サンドイッチを食べる時間も十分にあった。そして暫くして銀メダルも確定、手で小さくガッツポーズ。金子先生に「去年の優勝チーム(ITMO)に勝ったじゃん!」と言われる(まぁ今年はtouristいないんだけど)。

そして東大がよばれて壇上へ。メンバー全員でぬいぐるみを持ってそれを客席に向かって振りながら向かうw一人ずつ名前を言ってメダルをかけられて盾を持って撮影。そしてメンバー全員でお偉いさん方と撮影。もしメダル取れたらめっちゃ喜ぶだろうなーと大会前は思ってたけど、あまりに運が良かった感じなのでむしろ帰りの飛行機は落ちないか大丈夫だろうかとか考えてたwその後は壇上で待機。てか今更だけどずっと立って待機とかつらい。12位で最初に壇上によばれたチームは待つ時間がメッチャ長くなってつらそう。

壇上で待ってる間、金子先生が6位で隣だったSJTUのメンバーの1人に「去年のチームのメンバーは今年もでちゃうと引退になるから今年はこのチームが・・・」みたいな事情を日本語で説明していた。てか日本語通じるのか、すごいな。*5あとどっかのチームが表彰されるときにQueenのDon't stop me nowが流れてきてこれ町田樹がソチのエキシビジョンで滑ったやつやん!ってなってた。開会式のチャルダッシュとしいフィギュア色の強い曲のチョイスでしたね(そう思うのはお前だけ)。

そしていよいよラスト2校、SPbSUとMSUの優勝争い。凍結前4完だったSPbSUがなんと凍結後に3問通してて凍結前6完だったMSUをこの地点で逆転。MSUの最後のPendingは・・・Yes!も、順位の移動は起きない。結果はわずか39分のペナルティ差でSPbSUが優勝。彼らが壇上に上がったときにはトロフィーも授与され、そしてパーン!とクラッカーがステージの四方から鳴る。射出される場所が目の前だったんで軽くびびったw

そして閉会式も終了し、WFも全日程終了。山口先生がとりあえずメダル獲得の記念写真を取りたいことなので人が殆どいなくなってガラガラになったホールで撮影。その後外に出ると何かめっちゃ高い竹馬とか一輪車とかに乗って曲芸してる人達がいる。夕食は完全に出遅れたのでめっちゃ離れたところしか席が空いてない。tozanがQuestの優勝賞品としてタブレットを受け取ってた。てか本大会で上位な上にQuestでも優勝するとか冷静に考えてやばすぎでしょ。争ってた人のいるケープタウン大は結局0完だったし。

最後に京大・東工大・筑波大と一緒に日本勢全員で写真撮影。最後なので折角だからと会場の周りの出し物を色々と見て回ったけどまぁ特にやることも無かったのでバスに乗ってホテルへ。

まずチームメイトの部屋でコンテスト本番の机に置いてあった配布物の分配。自分は電卓を引き取る。そういや8桁の電卓で12345678を起点にコラッツ予想を試そうとしても途中でオーバーフローするけど、12桁の電卓で123456789012を起点にすると収まるんだよねーと言いながらその場で実演。途中に334が出てきてみんなで「な阪関」と突っ込みw

その後部屋に戻って荷造りを済ませる。済ませたところでホテルのラウンジで日本勢が酒チャレンジをしているとの情報が入ったので合流する。と言っても酒は別に好きじゃないので盛り合わせのフルーツだけ食べる。B問題の解法を聞かれたのでちょっと説明。そして明日も早いんで就寝。

6月26日

朝早く起きて出発。バスではなく普通の車で関係者の方に空港まで送ってもらう。空港の椅子に座ると気を抜くと寝てしまいそうなぐらい寝い。

飛行機に乗ってイスタンブール着。ここでまた6時間ぐらい待ち時間があるので、手荷物を空港のロッカーに預け山口先生・鷲崎先生と共にここでしばし観光タイム。空港内にVodaPhoneの看板があって、そういや日本でも10年前には展開してたななつかしいなと思って撮影。

ガイドを頼んでいた現地在住の日本人の方と合流。電車に乗って市内へ出て昼食。トルコということでケバブを食べる。何か日本人としてはケバブはあのトルティーヤみたいな皮に巻いたものっていうイメージがあったけど実際にはもっと広いものを指すらしい。あとヨーグルトドリンクがあって美味しそうと思って飲んでみたけど、甘さがなくてむしろしょっぱさと酸味がある感じ。まぁこれはこれでなのかもだけど甘いのを想定して飲んだので驚きが。調子に乗って頼みすぎてたら残す羽目になって反省。

また食事中にガイドの方から色々話を聞く。ラマダーン(断食)の期間はバスの運転手とかも気が立ってて集中力をなくしがちだから事故が多くて怖いらしい。流石にまずいでしょそれw

そして寺院に入るために並ぶ。暑い外で並ばされるのでペットボトルの水を売る売り子がいるんだけど、「ワンリラワンリラワンリラワンリラウナリラウナリラウナリラウナリラ」ってずっと言っててめっちゃ耳に残るw(リラ=トルコのお金の単位 ウナ=トルコ語で1だと思われる)

そして寺院へ。おぉこれは素晴らしい光景。帰りがけにして漸くこの旅行で初めて観光らしい観光ができたと自分の中でも納得。そしてまた電車で空港へ。tozanがガイドの方にICPCの説明とかしてておーコミュ力すげーとか思う。ロッカーから手荷物を回収して成田行きの飛行機へ搭乗。寝る。

6月27日

飛行機は墜落することなく無事成田へ到着、解散。コーチの金子先生、そして基本一緒に行動して色々と助けてくださった山口先生、本当にありがとうございました。そしてチームメイトの2人も本当にありがとう!皆さんのお陰で期待以上の結果を残すことができました。

*1:しかも後から気付いたけど成田スカイアクセス線経由だと到着ホームが違うから電車賃も若干高くなる。皆さんも成田空港に行く時はこのトラップに気をつけましょう。

*2:実際はただの最大クリークでした。この年のセットは難易度が高い割に既出・知識ゲーが多くて正直どうなのという気も。まぁそのお陰でいい結果が残せたので文句は言えませんが・・・

*3こちらの記事になります。ちなみに自分は2年近く経った今もまだ理解できてない・・・

*4:しかし結果発表見てみたら通って無かったしあの歓声は何だったのか不思議。ギリギリで提出できたことに対する歓声?

*5:後から分かりましたがTankEngineer氏でした。今年の世界大会金メダルおめでとうございます。

 |